ピープルソフトウェア株式会社様
「作業」ではなく、全員自分ごととしての「協業」
高まる納得感、そして、その後の目標達成に向けた本人のアクションと周囲のサポートの好循環
企業紹介
企業名:ピープルソフトウェア株式会社
事業内容:
◎受託ソフトウェア開発 ◎パッケージ開発・販売 ◎SaaS・モバイルアプリサービス製品の開発・提供 ◎システムコンサルティング ◎コンピュータ関連機器販売委託業、ワークショップ及び講演会の講師業
設立:1982年12月17日
URL:https://www.pscsrv.co.jp/
社員数:134 名(2020年10月現在。役員含み138名)
経営理念:
私たちは感動価値創出企業を目指します
担当ファシリテーター:佐伯直子
導入目的:設立以来、堅実な受託事業とチャレンジングな新ビジネスの二刀流経営を継続するピープルソフトウェアでは、事業拡大に伴い管理部門の業務負荷が増大。目の前の作業に追われがちなメンバへのビジョン浸透、チームワーク醸成のため、管理部門への導入を決定しました。
企業担当者:経営推進本部 本部長 山本博昭 様
SESSION 1. 未来新聞をつくろう
10年後は「時と場所を超えたバーチャルオフィスで、より自由な働き方を実践。人材創出企業へ」
経営理念って、多くの社員にとって、自分以外の人から「与えられる」ことって多くないですか?そこを逆転させて、経営理念を自分ごととして語る、そんなセッションからスタートしました。 管理部門のメンバは自ら発信することよりはサポート役として受け身の場面が多いので、「劇薬」だったと思います。
しかし、同じ部署のメンバ間で上も下もなくフラットな立場で語り合い、現状と理想のギャップを感じ取ることで、未来志向×ポジティブ思考のマインドセットができたと思います。 そして準備万端、「未来新聞」の作成へと進みました。10年後の我が社を想像するという全く新しい、初めての経験でしたが、中途入社したばかりのメンバも職場のベテランもみんなゼロスタートすることができ、ここで今回のチームビルディングができたと思います。未来のグッドニュースを新聞という成果物にすることで、第三者からどう見られたいかという社外からの視点がメンバにインプットできたと思います。 出来上がった未来新聞の内容は、会社を人材創出企業と定義し、IT企業らしく、テクノロジーを活用した新しい働き方を目指すというチャレンジングなものとなりました。
SESSION 2. 評価基準をつくろう
褒めて伸ばす、10年後の自分
褒められることって、大人になるとなかなかないですよね。「最近いつ褒められたかな?」ことなんて記憶の彼方、油断しきっているところに、このセッションの褒めシャワーが始まりました。 他人からただただ褒められるのは最初は気恥ずかしいですが、すぐに自分の知らない自分、自分も気づいていない自分の様々な面が見える化され、ここでもさらにポジティブに変化していきます。 この「他人の良い面を列挙していく」という視点を評価基準作りに持ち込みます。
評価基準作りは、完璧な一覧表を作るのであれば人事の専門家でないと難しいと思いますが、「10年後の理想の新人、理想のベテランを想像する」という手法を利用することで、自分たちで、自分ごととして手作りでき、納得感も高めることができました。人材像の形で具体的に定義できるのはこのセッションのユニークなところで、メンバにとって進めやすく、プレゼンもしやすかったと思います。 一方、経営者・上司の立場からは、このセッションの成果物から、メンバの業務知識のレベルと成長の方向性を知ることができました。
SESSION 3. キャリアマップをつくろう
客観性・納得感のあるタスク・スキル設定
SESSION2の評価基準をもとに、関連付け・重みづけをしていくことで体系化するセッションです。このワークの討議を全員でやるこことがミソなのですが、評価基準の重みづけを自ら行うことで納得感が高まりますし、全員で行うことで客観性を担保する効果もあります。 重みづけされたスキルに褒めシャワーで褒められたスキルが含まれることで、メンバの自己肯定感が強める効果もあり、メンバの強みを伸ばし、キャリアデザインを促進していくことにも役立つと思います。 経営者・上司の立場からは、SESSION2と同様、メンバの現状認識、特にメンバが業務上大事にしていることとその理由を具体的に知ることができました。
SESSION 4. マンダラをつくろう
個人目標をみんなで設定、みんなで達成へ
SESSION4はここまでの成果物をもとに、個人の年間目標を具体的に考えていくのですが、通常このプロセスは1人でやるものです。それをこのセッションではみんなで考えることで、タテ割りになりがちな管理部門の組織文化に変化を起こしてくれたと思います。 具体的には1人で埋められなかったマンダラの空欄をみんなで埋めていくのですが、ここで相手本位の考え、相手の仕事に関心を寄せるという心の働きができ、タテ割り意識が薄まります。 さらにセッションの最後でのダメ押し、他のメンバによる「協調アクション」の設定が入るのですが、これにより単なる個人目標でなく、全員が全体で目標を達成する意識づけ、他のメンバへの関心、応援によるチームワークを形にすることができたと思います。
まとめ・今後
サンクスUP!を踏まえた運用をしていきたい
通常、タスク・スキル設定、評価基準設定、個人目標設定は、経営者・上司からの指示通りにやる「作業」になりがちだと思います。 しかし、サンクスUP!で提供されるワークシートやファシリテートによって、「作業」ではなく、全員が自分ごととして考え、チームワークの中で手作りしていく、「協業」という形をとれました。「協業」の形をとれることで、納得感が高まり、その後の目標達成に向けた本人のアクションと周囲のサポートの好循環も期待できる仕組みになっています。 また、ワークのプロセスを通じてメンバの長所短所、大切にしていることが見える化されるので、経営者・上司が人材配置や育成企画するうえでメリットが大きいセッションだと思います。
今後の課題としては、各セッションでメンバの現状はかなり具体的に知ることができるのですが、反面、メンバの現状の視野・業務知識以上のアウトプットを出してもらうのはこのワークの中だけでは難しいと感じました。
欲を言えば、メンバにもっと視野を広げてほしい、成長してほしい。その解決方法は、それを踏まえた運用をしていくこと、つまり運用の中で、経営者・上司の側がこれらの成果物の分析をして、足りないところ、もっと伸ばしてほしいところなどをメンバに対して発信することだと考えています。 そのためにはサンクスUP!を1回やるだけでは解決できないので、継続していくこと、より使いこなしていくことの必要性を感じています。
※今回のレポートは導入先であるピープルソフトウェア山本博昭本部長ご自身に書いてもらいました。
山本さんありがとうございます!